タナゴとともに…

タナゴを中心とした日本産淡水魚の混泳飼育日誌を書いています

グラスリウム

今朝妻と母から、デパートで見つけてきたよ〜と渡されたパンフレット、そのタイトルがグラスリウムでした。
通勤の電車内でパンフレットを読みましたが、なかなかに面白いパンフレットでした。

グラスリウムの特徴
  • バイオーターという特殊な水を使用することでエアレーションも濾過器も必要ない
  • ヒーターも使わないので、研究所の耐寒性を持たせた魚だけを入れることが出来る
  • 餌は専用の液体餌(バイオドロップ)と固形餌(バイオミンS)を週2回、2〜3週間餌をあげられなくても平気
  • ランニングコストは蒸発分のバイオーター月に1本と、2ヶ月に1度の餌代(約2,500円〜)

とまあここまでは、内容は誇大広告気味ですが、デパートなどに来る初心者向けへの売り文句とも取れなくはないですね。

バイオーターとは

そしてここから、

  • 微生物の種類は蘇生菌崩壊菌日和見の3種がいて、バイオーターは蘇生菌のなかでも親分肌の微生物を何種類もブレンドしている
  • バイオーターはエントロピーの法則をくつがえした大発見
  • 蘇生型の情報・波動(気)が入ってくるバイオーターは癒し効果がある
  • バイオーターが蒸発すると空気中の微生物の浄化をする効果がある

私が1年以上かけて得たアクア知識が根底から吹き飛ぶような内容です。
微生物については蘇生菌を善玉菌、崩壊菌を悪玉菌と置き換えれば腸内細菌のことを指しているようにもとれますし、抗酸化工法の住宅関連でこのような言葉を良く見かけますので、多分そちらの関係の方なのでしょう。
私は、バイオーターは「抗酸化溶液」が関係しているのかなと感じました。
しかしながら、親分肌とか波動(気)とかあまり科学的ではない表現はやめてほしいですね(個人的にはこれで胡散臭く感じてしまいます)。
あと、アカヒレを「ウィンターレッド」と言ったり、ネジレモ(スクリューバリスネリア)を「しだれおび草」と言ったりするのもあまり感心できません。

結局のところ

結局のところ科学的には何も分からず、耐寒性のあるアカヒレアナカリスの止水飼育と何が違うのか良く分かりませんでした。
また、

  • 魚が死んだ場合研究所から無料で送ってくれる(送料のみ負担)生体補償制度
  • 水草も傷むと水が悪くなることを理由に月に1回水草を交換しよう(オプション)

があるので、効果のほども???という感じです。
不思議なのは「グラスリウム」で検索すると、宣伝サイトと購入したブログはヒットしますが、続けてみてよかった、悪かったという感想がひとつも見受けられないということです。
10年で30万セットも売れたということなので意外に皆さん昔試されてたりして…
私としてはここまで調べたので騙され半分で試したい気分ですが、懐も設置スペースもありませんので、コメントでもいただければと思ったのでした。


最後に、何も知らないやさしい妻や母は試行錯誤と日々のメンテナンスに追われている私(好きでやっていますが大変そうに見えるのかな?)をみて、このパンフレットを薦めてくれているわけで、色々考えるとこのような商売の仕方に疑問を感じます。


参考HP
KOYO生科学研究所 水槽のインテリア・グラスリウム、生きている水バイオーターの販売
http://www21.ocn.ne.jp/~maruoka/kousanka/kousanka1.html